lddコマンドでダイナミックリンクされているライブラリを調べる

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コマンドやアプリケーションが、どんなライブラリをダイナミックリンクしているのか調べるには ldd コマンドを利用します。

■ 実行例

# ldd /usr/local/apache2/bin/httpd
libaprutil-0.so.0 => /usr/local/apache2/lib/libaprutil-0.so.0
libexpat.so.0 => /usr/local/apache2/lib/libexpat.so.0
libapr-0.so.0 => /usr/local/apache2/lib/libapr-0.so.0
libsendfile.so.1 => /usr/lib/libsendfile.so.1
librt.so.1 => /usr/lib/librt.so.1
libm.so.1 => /usr/lib/libm.so.1
libsocket.so.1 => /usr/lib/libsocket.so.1
libnsl.so.1 => /usr/lib/libnsl.so.1
libresolv.so.2 => /usr/lib/libresolv.so.2
libdl.so.1 => /usr/lib/libdl.so.1
libpthread.so.1 => /usr/lib/libpthread.so.1
libc.so.1 => /usr/lib/libc.so.1
libaio.so.1 => /usr/lib/libaio.so.1
libmd5.so.1 => /usr/lib/libmd5.so.1
libmp.so.2 => /usr/lib/libmp.so.2
libthread.so.1 => /usr/lib/libthread.so.1
/usr/platform/SUNW,Sun-Blade-100/lib/libc_psr.so.1
/usr/platform/SUNW,Sun-Blade-100/lib/libmd5_psr.so.1

ダイナミックライブラリに対しても調べることが出来ます。

# ldd /usr/lib/libsocket.so.1
libnsl.so.1 => /usr/lib/libnsl.so.1
libc.so.1 => /usr/lib/libc.so.1
libdl.so.1 => /usr/lib/libdl.so.1
libmp.so.2 => /usr/lib/libmp.so.2
/usr/platform/SUNW,Sun-Blade-100/lib/libc_psr.so.1

スタティックリンクされたアプリケーションは、シェアードライブラリーを使用していないといったメッセージが表示されます。

# ldd /sbin/sh
ldd: /sbin/sh: 動的実行可能オブジェクトファイルまたは共用オブジェクトファイルではありません。

ダイナミックライブラリが見つからない場合、以下のように表示されます。

これは、LD_LIBRARY_PATH や LD_LIBRARY_PATH_64 変数をきちんと設定（ライブラリーの含まれるパスをセットする）することで解決することが出来ます。面倒な場合はライブラリパスが通っているところに実際のライブラリへのシンボリックリンクを作成するという手もあります。また、Solaris 8 からは、Linux の ld.conf のような機能があります。直接ファイルを編集するのではなく、crle コマンドを利用します。新規登録の場合、以下のように設定ファイル(/var/ld/ld.config)を指定して基本的なライブラリーのパスを -l オプションで指定し登録します。ちなみにSolaris9のデフォルトの状態では以下のようになっております。-64オプションは64ビット情報の表示/設定に使用します。

# crle

デフォルト構成ファイル(/var/ld/ld.config) が見つかりません
デフォルトライブラリパス (ELF): /usr/lib (システムデフォルト)
トラステッドディレクトリ (ELF): /usr/lib/secure (システムデフォルト)

# crle -64

デフォルト構成ファイル(/var/ld/64/ld.config) が見つかりません
デフォルトライブラリパス (ELF): /usr/lib/64 (システムデフォルト)
Trusted Directories (ELF): /usr/lib/secure/64 (system default)

　変更する場合は以下のように登録します。(これで/var/ld/ld.configが作成されます)

# crle -c /var/ld/ld.config -l /usr/lib:/usr/local/mysql/lib/mysql
# crle

構成ファイル [3]: /var/ld/ld.config
デフォルトライブラリパス(ELF): /usr/lib:/usr/local/mysql/lib/mysql
トラステッドディレクトリ(ELF): /usr/lib/secure (システムデフォルト)

コマンド行:
crle -c /var/ld/ld.config -l /usr/lib:/usr/local/mysql/lib/mysql

もう一度snortのライブラリをチェックすると今度はちゃんとリンクされていることがわかります。

# ldd /usr/local/bin/snort
libz.so => /usr/lib/libz.so
libm.so.1 => /usr/lib/libm.so.1
libsocket.so.1 => /usr/lib/libsocket.so.1
libnsl.so.1 => /usr/lib/libnsl.so.1
libmysqlclient.so.10 => /usr/local/mysql/lib/mysql/libmysqlclient.so.10
libc.so.1 => /usr/lib/libc.so.1
libdl.so.1 => /usr/lib/libdl.so.1
libmp.so.2 => /usr/lib/libmp.so.2
libz.so => /usr/local/lib/libz.so
libcrypt_i.so.1 => /usr/lib/libcrypt_i.so.1
libgen.so.1 => /usr/lib/libgen.so.1
libgcc_s.so.1 => /usr/local/lib/libgcc_s.so.1
/usr/platform/SUNW,Sun-Blade-100/lib/libc_psr.so.1

フリーソフトのインストール後に起動でコケる理由で上記のようなライブラリのリンクミスなどもありますのでトラブルシューティングの参考にしてください。ライブラリが存在しない旨のエラーメッセージは/var/adm/messagesファイルに出力されるのですぐにわかるはずです。

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